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・破風板(はふいた)

 螻羽(けらば)に現れる合掌形の厚板のこと。棟木、母屋、桁の木口を保護し、かつ切り妻部分の形を整える。妻側の意匠の重要なポイントであり成をどれほどにするか、棟木や母屋鼻の見せ方など悩むところだが高い位置になるので、貧弱にならぬよう気を付けたい。また、耐久性から厚みにも考慮したい。破風板がそのままではごついので、下方に破風曲線に沿って溝彫りを行う。このような手法を眉欠き(まゆかき)と言う。また、破風板を取付けるときや、やや前方に傾けることを破風の転びと言う。破風板を立水に取付けると下方から見上げた場合、仰向けに見えるのでその視覚補正のために転びを付けるのである。