建築用語 ぬ 
08.02.01
あ〜あの
あは〜あん




か〜かの
かは〜かん





し〜しの
しは〜しん



た〜たの
たは〜たん



と〜との
とは〜とん





は〜はの
はは〜はん

ふ〜ふの
ふは〜ふん
















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・貫(ぬき)(111)
 柱に貫穴を掘抜いて柱をつなぐために貫き通した小幅板のこと。現在では、ほとんど下地として扱われ、釘で簡単に取付けられていることが多い。本来は軸組を固める重要な位置を占める構造材で、通し貫として貫穴を5分長く掘り、上端または下端に両楔で固定していたもの。出隅では鎌とするほか、堅固固める工夫がなされていた。貫の厚みは本来1寸ほどあったが、その位置付けによって薄くなり今や5分にも満たないものもある。柱間が1間以上の壁の剛性を高めるために縦に入れる塗込み貫もある。

・貫構造(ぬきこうぞう)(0112)
 通し貫を用いて軸組を固める構法。貫の位置により地貫、胴貫、内法貫、天井貫と呼ばれる。筋違いや合板などの耐力壁のみで評価する現在の軸組構法の中では、忘れられかけている構法である。しかし、貫構造の建物が現在も建っているという事実もあり、貫構造が実務レベルで使えるような構造的な提案がなされ、広く認知されていくことを望んでいる。また、長押は元来、柱を内と外から挟んで軸組を固める構造材であった。貫構造が導入されると長押はその太い水平の線が譲し出す安定した意匠性が重要視され、断面も長方形から三角形に変化し、化粧材としての役割に転じる。

・布基礎(ぬのきそ)
 木造やRC壁式構造などに用いられる基礎で、一般に逆T字型の連続したフーチング基礎である。

・布地(ぬのじ)(0424)
 足場における長手方向の水平材のこと。枠組足場などでは布枠や、床付き布枠(鋼製布板)のことを指したりもする。

・布掘り(ぬのぼり)(020)
 地中梁や布基礎の施工のために溝状の掘削する根切りのこと。鉄骨工場や小規模ビルの場合は、壷掘りと布掘りが併用された根切りとなることが多い。

・布枠(ぬのわく)(0420)
 布地材および腕木吊を溶接し、つかみ金具を和地材の両端に溶接、またはリベットで接合したもの。

・塗り壁(ぬりかべ)(076)
 壁土など、左官材を塗って仕上げられる壁。真壁造りの和風建築では柱間を小舞壁とし、色土や漆喰で壁を仕上げた。上塗り以外の工程では、特に専門職を必要としないことから、広く一般の民家にも行き渡り、明治時代に洋風建築が導入されるまでは、ほとんどそのつくりがなされた。現代ではプラスターや繊維壁など新しい材料の左官仕上げが主流となり、土という呼吸する材料で作る和風建築の本質は変えられている。


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